聴く者を浮遊させるサカナクションの音楽

 2005年、北海道で結成された男女5人組のロックバンド。バンド名の由来は、sakana+action。魚の動きのようにダイナミック、かつ、変化を怖れずに活動するという意味合いから付けられた。彼等の活動は、まさしくその名の通りであり、作品をリリースするごとに変化を遂げ、我々を魅了している。しかし、一貫してブレない事が一つある。それは、我々を”水の中を泳がせる魚”のように浮遊させるという事だ。サカナクションの楽曲は、一言で表すなら、エレクトロ&ロックである。その点で言えば、類似性のあるアーティストは他にもいるだろう。ところが、ここに一つのエッセンスが加わる。それは、ボーカル・山口一郎の文学的な詞世界とその歌い回しだ。他に類を見ない、独特の言い回し、独特の世界観。楽曲だけではなく、まさしく言葉でも我々を踊らせる。それでいて、聴き取りやすいボーカルスタイル。まさしく”現代の踊れる歌謡曲”的ニュアンスが感じ取られる。そう、彼等の音楽は「踊れるエレクトロ歌謡曲」と体現できる。そのスタイルで確固たる地位を確立し、「夜の踊り子」「ミュージック」「Aoi」などといったヒット曲を連発した。また、その世界観の独特さからプロモーションビデオなども話題となっているバンドである。そして、2013年には国民的アーティストへの登竜門とも言える、NHK紅白歌合戦への出場も果たしている。

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