【宇多丸の映画批評】松本人志第3作 さや侍

 常に賛否両論を巻き起こす松本人志監督の3作品目『さや侍』。主人公のさや侍こと野見勘十郎は、刀を持たず鞘だけを持った足元のおぼつかない侍崩れ。そんな頼りない侍の父親が娘と一緒に成長していくハートフルなお話です。主演はなんと素人の野見隆明さん。クシャクシャの笑顔に、口から覗く前歯は2本…一度見たら忘れられない強烈な個性を持つキャラクターですが、実は芸人でも俳優でもありません。

 元々はフジテレビの早朝に放送していた『働くおっさん人形』というお笑い番組に出演していた”普通の素人のおっさん”なのです(普通といっても若干ネジは飛んでいますが)。また、脇役にはごっつええ感じのメンバーである板尾創路、ベテランの國村隼、柄本明の息子である個性派俳優の柄本時生、アーティストのROLLYなど濃ゆい顔触れとなっております。

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