異色の私小説作家西村賢太による芥川賞受賞作品「苦役列車」。この作品は彼の実生活でのプロフィールと重なる主人公像に自伝的な要素が濃いとされているが、芥川賞受賞までに2度落選している際に、今まで批判された作家や批評家のことは決して忘れないと公言するなどしているなど、咲く中の自身を投影した主人公像を裏切らない言動が目立つ。
受賞の際も自身の作品をまったく批評しなかった選考委員のことをdisるなど、話題に事欠かない人物だが、その話題作「苦役列車」を「リンダリンダリンダ」、「天然コケッコー」や「マイ・バック・ページ」最近では「味園ユニバース」で知られる山下敦弘がメガホンをとり、主役に森山未來、ヒロインに元AKBの前田敦子、共演に高良健吾、田口トモロヲなどを迎えて映像化されたのが映画「苦役列車」だ。