黒澤明と言えば、映画ファンであれば、お馴染みの監督でしょう。数々の世界的な映画賞を受賞し、小津安二郎、溝口健二などと共に、日本映画黄金期を支えました。そんな黒澤明の代表作と言えば、「七人の侍」や「羅生門」になるでしょう。ヴェネチア映画賞で高く評価され、21世紀の今でも、作品の深みを感じさせてくれます。また、黒澤明の中には、「スターウォーズ」に登場するキャラクターのヒントになった作品があります。それが「隠し砦の三悪人」です。
姫を守る使命を帯びた重臣と貧乏な農民コンビが織りなす物語であり、現在でも多くのファンがいるようです。そんな「隠し砦の三悪人」がリメイクされ、オリジナルと同じ東宝が配給元となっています。それが「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」です。21世紀の作品であり、映像技術が格段に進歩しています。オリジナルの頃には夢のようであった技術が、今ではコンピュータで簡単に処理できるようです。ストーリーの基本は変わりませんが、あくまでリメイク作品はリメイク作品です。安易なオリジナルとの比較は。きちんとした作品評に結びつくかは疑問ですが、21世紀に制作された意義があるのかどうかが、重要な作品であるかもしれません。