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宇多丸 映画批評 それて_も夜は明ける

by админ
 今作は実話を基に作られています。原作者はニューヨーク生まれのソロモン・ノーサッフ_氏。1853年に出版した手記『12 Years a Slave』で、黒人であったが為に12年間奴隷として生きた壮絶な体験を綴っています。2013年に公開された本作『それて_も夜は明ける』は第86回アカデミー賞で最優秀作品賞と脚色賞を受賞。他にもゴールデングローブ賞やトロント国際映画祭、英国アカデミー賞など数々の賞を授与された感動巨編です。

 出演者で有名どころとしてはマイケル・ファスベンダーやブラッド・ピット、ベネディクト・カンバーバッチなど。アメリカ本国では同時期に『42 〜世界を変えた男〜』という、黒人で初めてメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンをテーマにした作品も公開されており、両者ともども話題となりました。
宇多丸が映画『それでも夜は明ける』を語る
 舞台は1840年代のアメリカ合衆国。自由黒人として何不自由すること無く裕福な暮らしをしていたソロモン・ノーサッフ_(キウェテル・イジョフォー)と妻マーガレット(クヮヴェンジャネ・ウォレス)、そして子供達。幸せな生活を送っていたソロモンですが、ある時に悪徳白人に騙され船に乗せられ、鎖で繋がれて奴隷として売り飛ばされてしまいます。
映画『それでも夜は明ける』予告編
 今作について宇多丸氏は絶賛。動画ではカメラワークを含めいつも以上に詳しく鋭い洞察を展開しています。リスナーの方の中からは『歴史的事実を訴えるだけでなく、悪しきシステムの怖さをわかりやすく描き、かつ美しく面白く描いている』という的確な意見が出ています。確かに、マットな質感の映像は空と畑のコントラストがとても美しいです。映画のタイトルもストーリー全てを簡潔に物語っていますね。一方で、『重い人種差別がテーマなのに欺瞞に満ち溢れている』という、この手の作品を扱う上でつきまとう難しい課題をあげている方もいます。
『それでも夜は明ける』マイケル・ファスベンダー インタビュー
 監督はスティーフ_・マックイーン氏。といっても『大脱走』のマックイーンではなくてアート畑出身の黒人の監督です。実際にあったアイルランドの刑務所でのハンガーストライキを描いた『ハンガー』など、社会派の作品が多い人物です。素晴らしい脚本を製作したのはテレビドラマも手がけるジョン・リドリー氏。彼も白人ではありません。

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