「カールじいさんの空飛ぶ家」(英語タイトル「Up」は2009年に全米で、その年の暮に日本で公開されたピクサーのアニメ映画。一時期まずくなっていたディズニーとの関係もアイズナーCEOが退くことで、一応の解決を見、2006年に完全にディズニーの子会社となったピクサーだが、いわゆる「ディズニー」の代名詞ともいうべきファンタジー色の強い作品を得意とするウォルト・デイズニー・アニメーション・スタジオとは一線を画したストーリーを得意としている。
この「カールじいさんの空飛ぶ家」もいわゆる「ディズニー」ではあまり正面切って描かれてこなかった老いることや死、妄執などをモチーフとしながらも、ハートウォーミングで家族や子供と見るにふさわしい映画に仕上げるという難問題をクリアしている。