天津飯といえば、三つ目が特徴的な初期の悟空のライバルとして認知している方が多いのではないでしょうか?
初登場は第22回天下一武道会にて、チャオズと師である鶴仙人と共に登場しました。
亀仙人のライバルにあたる鶴仙人のもとでチャオズと共に修行し、二人は実の兄弟のように固い絆で結ばれています。
登場当初は冷酷非道な一面もありタオパイパイのような殺し屋を目指していましたが、手段を選ばない鶴仙流の考え方に疑問を感じ、鶴仙人のもとから離れることになります。
天津飯の劇中での活躍
もともとは曲がったことが嫌いで礼儀を重んじる性格もあり、自分を正してくれた悟空たちの仲間になります。
鶴仙人たちの元を去った後でも師に対しては経緯を払っていましたが、勝つためなら手段を選ばないタオパイパイと対峙した際には「武道家としてのプライドまでなくなられたのですか」と失望しながらタオパイパイを倒します。
その後うろたえる鶴仙人に「二度とわれわれの前に姿をあらわさないでください」と言い放ち、完全に決別しました。
また、悟空に勝利した数少ない人物でありピッコロが登場するまでの間、悟空の最強のライバルでした。
技のバリエーションも他のキャラクターに比べ非常に多く、禁断の技である「気功砲」の威力はかめはめ波をも凌ぎます。
そんな天津飯も中盤以降の凄まじいパワーインフレーションには勝てず、徐々に第一線から退いていくことになります。
しかしヤムチャ等と比べ見せ場も多く要所要所では仲間の危機を救ったり、敵の足止めをしたりと地味ながら最後の最後まで活躍をした珍しいキャラクターと言えます。
天津飯の戦闘力
原作や書籍等で明かされている具体的な戦闘力は次の通りです。
第22回天下一武道会で180で、悟空と互角です。
ラディッツのスカウターを治した際のブルマによる計測では戦闘力250です。
この時のクリリンの戦闘力は206、ヤムチャの戦闘力は177で、クリリンより実力が上であることが伺えます。
ベジータ戦では1800です。この時のヤムチャの戦闘力は1480なので、ヤムチャよりは相当強いと言えます。
その後は具体的な戦闘力の描写はありませんが、アニメ版では界王星で修行した際にジースとバータの2人と同時に戦って勝っています。また新気功砲で数段格上のセルの足止めをするなど、健闘を見せています。
セルゲームが終わった後、武道家を引退したヤムチャやクリリンとは違い、ストイックに修行をし続けていた為、サイヤ人、ナメック星人を除いた仲間たちの中では一番の実力者となりました。
ただし、天津飯は純粋な地球人では無いので、地球人ナンバーワンの称号はクリリンがもっています。
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天津飯の名ゼリフや名シーン
いつもクールでストイックな天津飯の名シーンや名ゼリフを集めてみました。カッコいいものから、突っ込みどころ満載なものまで様々です。
「餃子…カタキはとってやるぞ…」
「そしてオレもいく…お前だけにさびしい思いはさせんぞ…」
ナッパに自爆をしかけたチャオズでしたが、殆どダメージを与えられませんでした。直後に天津飯はナッパに強烈なパンチを浴び、片腕をもがれてしまいます。
その後、最後の力を振り絞り、片腕で気功砲を撃つ際に言ったセリフです。最後の最後までチャオズ思う天津飯の姿が印象的なシーンです。
「心配する事はない この勝負 悟空の勝ちだ…」
「例の界王拳の事を忘れてやしないか?」
「今の悟空なら最大10倍ぐらいのパワーまでならなんとか耐えられるんでしょ?」
界王星で悟空とフリーザとの戦いを観戦している時に苦戦している悟空を見て、ドヤ顔で腕を組みながら言ったセリフです。
天津飯の発言を受け、ヤムチャも「そっ そうかっ!!!」と歓声を上げますが、直後に界王様に「残念だったな…いま使っておるのがその10倍界王拳なのだ…」と全否定され、全員絶望の淵に叩き落とされます。
「餃子はオレがおいてきた」
「修行はしたが、ハッキリいってこの闘いにはついていけない…」
人造人間編でまたもドヤ顔で腕を組みながら仲間に言い放ったセリフです。多くの読者から「お前もな!」とつっこまれました。
天津飯ほどの実力者が、自分の実力もわからないのでしょうか…。言うまでもなく、人造人間にひどい目に合わされました。
「たぶんみんなにはもう会うことがないと思う……」
「じゃあ達者でな」
セルゲームが終わり、神様の神殿からそれぞれが帰路につくときに天津飯が仲間に言ったセリフです。強敵と戦っているときの彼らはすごい結束力が見せますが、普段はお互いに干渉しあうことなく個々の生活をおくっています。
地球の危機でもなければもう会うことがないという、素直な思いを飾り気なしでそのまま言葉した天津飯に少し寂しさを感じてしまいます。
「…や、やはり…孫悟飯かしんじられん…みちがえたぞ…」
「…魔人ブウの変わりようにもおどろいたがな……」
デンデが魔神ブウに殺されそうになった際に間一髪で救出する場面です。
もうみんなには会うことがないだろうと言った天津飯ですが、やはり仲間のピンチになると駆けつけるのは素直にカッコいいですね。
天津飯の意外と知らないうんちく
天津飯は地球外生命体だった?
原作やアニメでは特に言及されていませんが、のちに発売された『DRAGON BALL大全集』で、かつて地球に流れ着き、そのまま地球人として暮らし始めた宇宙人・三つ目人ということが書かれています。
四妖拳や四身の拳等、人間離れした技をもつ天津飯でしたが、本当に宇宙人だったとは驚きですね。もっとも犬が大統領の世界ですから、よく考えてみれば三つ目なんて大したことないかもしれません。
好きな食べものがアレ…
天津飯の好きな食べものは、何とシュウマイと「ギョウザ」です。決してチャオズのことではありません。ギョウザが好きなだけです。変な想像をしないように…。
唯一の趣味はバレーボール
天津飯の唯一の趣味はバレーボールで、これを元に排球拳を生み出しました。でも何故ママさんバレーのような口調や表情になるのかは謎です。
意外と恋愛に興味がある?
ストイックに修行を続ける天津飯は恋愛に全く興味が無い印象を受けますが、アニメ版ではランチに好意を寄せられていることを満更でもない素振りを見せています。
また、クリリンが亀仙人にギャルの引っ掛け方を聞いた際には、しっかり聞き耳を立てて聞いています。実のところ恋愛に慣れていないだけで、全く興味が無いわけではなさそうです。
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天津飯とランチの関係
ランチ(凶暴)は第22回天下一武道会で、天津飯のワイルドさに惚れ込み好意を寄せるようになります。二重人格の彼女ですが、アニメではランチ(おしとやか)な人格の方でも天津飯に思いを寄せる描写が描かれています。
その後、原作では第23回天下一武道会以降出番は全くなく、ラディツツ編の冒頭で「5年前に天津飯を追いかけてどこかへ行った」と語られるのみとなり、以後全くと言っていいほどランチについての描写はありませんでした。
しかし、CSの番組「漫道コバヤシ」(フジテレビONE)にてドラゴンボール特集があり、その中で「鳥山明先生に聞いてみた」というコーナーがあり、ついにその後の天津飯とランチの関係が言及されました。
鳥山明先生によると、天津飯のその後は修行を兼ねて農業をしており、ずっと天津飯を探していたランチに見つかり、渋々一緒に暮らすこともあったそうです。
しかし、ランチは農業に向かず天津飯は恋愛に興味がなく、執念深く探し当てた割には結局数日で出て行ってしまったらしいです。
しかし、完全に天津飯に興味をなくしたというわけではなく、たまに顔出しはしているようです。これらはあくまでも鳥山明先生の想像であり、原作とは関係はないのでしょうが、ファンとしては嬉しい限りですね。
天津飯の声優
天津飯の声優は鈴置 洋孝さんが演じていました。
主な代表作は破嵐万丈(無敵鋼人ダイターン3)、ブライド・ノア(機動戦士ガンダム)です。主に青年役を担当し、正統派な二枚目役やクールな役等を演じることが多く、アニメ以外にも、洋画の吹き替えなどで幅広く活動しました。
もともとは役者を目指してアルバイトをこなしていましたが、どうせやるなら声の仕事をしてみたらどうかと誘われたのがきっかけだったそうです。
舞台活動も積極的に行っていましたが、残念ながら2006年に56歳の若さで亡くなっています。
その後は、2008年に発売されたゲーム、「ドラゴンボールZ インフィニットワールド」及び、「ドラゴンボールZ バーストリミット」では真殿 光昭さんが一時的に演じ、ドラゴンボール改以降の天津飯は緑川光さんが演じています。
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天津飯の必殺技一覧
天津飯が使用する技はレパートリーが豊富です。気功波系の気功法、どどん波、光眼線や体術系の排球拳、防御系の太陽拳や気合返しと様々な技を繰り出します。
気功砲
鶴仙流の技、両手に気を練り、指先で四角形の形を作り、それを照準として見立て発射する気功波の一種です。威力はかめはめ波をも凌ぎ、天下一武道会上に大きな穴を空けるほどでした。
しかし使い手を著しく消耗させる禁断の技とされており、気功砲を使用した天津飯を見て亀仙人は「鶴仙人め、教えてはならん技を」と憤慨していました。
新気功砲
気功砲の上位互換技です。気功砲と見た目は変わりませんが、連射性能がアップしており、セルに向けて原作では約10発ほど、アニメでは30発ほど放ちました。
凄まじいパワーインフレーションが進み、天津飯が全く敵うはずのないセルにダメージこそなかったものの、一時的に足止めに成功するほどの威力を誇りましたが、消耗してしまうリスクは改善されておらず、力を使い果たしてしまった天津飯は気絶してしまいます。
どどん波
鶴仙人流の技、気を指先に集中し、細いビーム状の気功波を放ちます。
威力はかめはめ波と同等とされていますが、気功砲を習得しているのもあり、こちらはあまり使われることはありませんでした。
チャオズも習得しています。
光眼線
おそらく三つ目族の技だと思われます。額の目から発射する細いビーム状の気功波です。原作では四身の拳で4人に同時攻撃を仕掛ける際に使用しました。
排球拳
天津飯の趣味であるバレーボールをヒントに生み出した技です。敵をバレーボールに見立てレシーブ、トス、アタックの三段攻撃を行います。
排球拳を使用する際には、何故かママさんバレーに参加するママ達のような口調になり、いつも硬派な天津飯のキャラが崩壊するギャグ技として有名です。後にゴテンクスも排球拳と似たような技を使用します。
太陽拳
天津飯が独自に開発した技で、気を発光させ相手の目を暗ます逃げ技の一種です。誤解されがちですが、坊主頭専用の技ではありません。
比較的習得が簡単な為、悟空やクリリンも使用しており、逃げ技として重宝されていました。
気合返し
気合をまとい、相手の気功波を跳ね返すカウンター技です。亀仙人に「いいや…あの天津飯とかいうやつ かめはめ波そのものがきかんのじゃ 大小に関係なくな…」と言わしめた技です。
実際のところ、実力が拮抗してる相手にしか通用しない技だとは思いますが、これ以降、天津飯にかめはめ波を撃つシーンはないので、真相は解明されていません。
魔封波
鶴仙人と亀仙人の師匠である武泰斗様が開発した相手を札が貼られた容器に封じ込めることができる特殊な技です。
非常に身体に負担がかかり、実際に亀仙人は命を落としています。天津飯は亀仙人が放った魔封波を見てわずか1日で習得しましたが、原作では結局使わずに、アニメではピッコロ大魔王の手下に阻まれ失敗に終わっています。
四妖拳
おそらく三つ目族の技だと思われます。肩に力を込め、背中から2本の腕を生やすことが出来ます。合計4本の腕で戦うことができ、手数で相手を圧倒することができます。
四身の拳
これもおそらく三つ目族の技だと思われます。4人に分身する技で、残像拳などと違い、実際にそれぞれが独立して動くことが可能です。
一見すると、とても強そうな技ですが、欠点として力も4分の1になってしまうため、使いどころが難しく、結局使用したのは最初の一回のみでした。