零号機とは?

エヴァ零号機は、一番最初に開発されたエヴァです。型番は「EVA-00 PROTO-TYPE」とされています。

2003年に製造されています。パイロットは、綾波レイが主に担当していました。

初号機よりも前に開発されたため、零号機という名前がつけられています。零号機は一番最初に開発された機体でありエヴァの試作機として製造されました。

零号機の外観

機体のカラーは山吹色という、オレンジに近い色をしています。この機体の色は現実に新幹線や飛行機を製造する際、試作機の色として多く用いられる色のためこの色が零号機に採用されたと言われています。

見た目としては、他のエヴァの機体とは異なり、モノアイの機体となっていることが最大の特徴です。元は、アダムの一部であったものから製造されました。

碇ゲンドウは、この零号機のことを、「我々のアダム再生計画、通称E計画のひな型たるエヴァ零号機」というように評しています。

多数の失敗作

何度も試行錯誤を繰り返されながら開発された機体のため、完成するまでには多数の失敗作が製造されることとなりました。

それらの失敗作は、セントラルドグマに廃棄されています。その不気味な様子は、テレビシリーズの第23話にて確認することが出来ます。

劇中での活躍

当初は、使徒との戦いに実戦投入されることは想定されていませんでした。そのため、肩にウェポンラックのような装備は搭載されていません。

また、碇シンジがNERV本部にやって来る数カ月前、レイが搭乗した実験中に零号機は暴走してしまいました。そのため、一時凍結という扱いを受け、十字架形状の停止信号プラグによって凍結されていました。

ですが、第5使徒ラミエルが登場する直前に凍結解除と起動することが出来てヤシマ作戦と呼ばれている大規模な作戦に投入されることとなりました。結果、ラミエルとの戦闘でビーム攻撃を受け、零号機の機体は大破することとなりました。

しかし、最終的には零号機がサポートしていた初号機がラミエルに対して遠距離攻撃を命中させ、戦闘には勝利する結果となっています。

パイロット

主なパイロットはレイなのですが、テストのため、たった一度だけ、碇シンジがこの零号機に搭乗したことがあります。レイとシンジは、各自の精神のパターンが似ているため、このようなテストが可能となりました。

しかし、暴走事故が発生してしまったため、この実験は中止されています。

零号機のデザインは、漫画家の山下いくとさんが担当されています。

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零号機の暴走とは?

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零号機は、作中で2度の暴走をしています。最初は、エヴァ開発初期の実験中に暴走してしまい凍結されることとなりました。また、テストのためシンジがパイロットとして搭乗していた際に、2回目の暴走をしています。

この暴走について、正確な理由は不明ですが、作中の登場人物はいくつかの推論を立てて分析しています。赤木リツコは2回目の暴走を見た際に、零号機は自分を殴ろうとしたのではないかと発言しています。

最初の暴走

零号機は最初の暴走の際に強化ガラスを殴り、誰かを殴ろうとするような仕草をみせました。

零号機は自分の頭を押さえつけながら激しく苦悩するような仕草をみせました。この際には激しく暴れ、もう少しでガラスを突き破る直前まで暴走を続けました。それから、零号機は自分の頭を壁に何度も打ち付けています。

安全のため、零号機には数十秒分の内部電源しかチャージされていなかったため、外部電源を切断することで、なんとか零号機を停止させることが出来ました。

2回目の暴走

パイロット同士を入れ替え、レイが初号機にシンジが零号機に搭乗するという実験が行われました。その際最初は順調なシンクロ率を示し、とくに問題なく第二次接続までが終了しました。

ところが、第三次接続の最中零号機の精神汚染が始まり制御不能となり、零号機が暴走することとなりました。最終的には電源が失われたことで零号機は活動を停止し、暴走が終わることになりました。




零号機の魂とは?

零号機のコアに魂が宿っているのか宿っているとすればそれは誰の魂なのか、ということに関しては作中では一切明示されていません。

エヴァのコアにはパイロットの母親の魂が入っていることとなっており、実際初号機にはシンジの母親である碇ユイが、弐号機にはアスカの母親である惣流・キョウコ・ツェッペリンの魂が入っています。

しかし、リリスの魂をコピーされた存在であるレイには直接的な母親はいません。そのため、零号機のコアの魂が誰なのかという問題については様々な議論が行われています。

有力な説

リツコの母親である赤木ナオコの魂が入っているのではないか、と言われています。

この根拠としては零号機が暴走中にリツコを殴ろうとしたことや、リツコが零号機のコアの魂がナオコであることを示唆するような発言をしていることから、有力ではないかと考えられています。

また、零号機のコアの魂に関してリリスのコピーである、あるいは一人目の綾波レイの魂であるという説もあります。

しかし一方で、スピンオフ作品であるゲームの『新世紀エヴァンゲリオン2』では、零号機のコアに魂は入っていないとの記述があります。

しかし、この説を採用するとなると零号機がパイロットの意思に反して暴走した理由の説明がつかなくなるため、この説が決定的な真実であるとは言えない状況です。

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零号機改とは?

作中では零号機改という呼称は用いられていませんが、ヤシマ作戦にて零号機が大破した後、改装された機体が実戦に投入されることになりました。

この際、カラーリングも新たにオレンジからブルーを基調とした色に変更された零号機は、プラモデルやフィギュアとして商品化される際、オレンジ色の旧機体と分けるため零号機改と名付けられることになりました。

零号機改のデザインもまた元の零号機と同じく、漫画家の山下いくとさんが担当されています。

ただ、作中では零号機改もこれまで通りに零号機とだけ呼ばれています。また、新劇場版では改装後も零号機はカラーリングが変わらない状況となっています。

改装後の零号機は新たに装甲板と肩にウェポンラックとブースターが取り付けられ、元の機体よりパワーアップしています。そのため以前の零号機に比べれば活躍する場面が増えることとなりました。

零号機改は、第9使徒マトリエル戦から実戦に復帰します。その最初の戦闘では、初号機と弐号機と協力しながら戦闘に勝利しています。

また、第10使徒サハクィエルとの戦闘の際にも、同じく初号機及び弐号機との協力によって戦闘に勝利しています。

第12使徒レリエルとの戦闘では出撃はしたものの特に出番はありませんでした。エヴァ参号機に侵食していた第13使徒バルディエルTの戦闘では敗北しています。

第14使徒ゼルエルとの戦いから、零号機改は捨て身の戦闘をするようになります。N2爆弾を抱えて突入し、自爆しようとしますが失敗。大破する結果となりました。

第15使徒アラエルとの戦いでは活躍し、ロンギヌスの槍を使用して勝利しています。そして、第16使徒アルミサエル戦です。ここで零号機はゼロ距離射撃による攻撃を行いますが失敗し使徒に侵食される結果となります。

零号機改を助けに来たシンジの初号機も侵食されそうになり、レイはシンジをかばうため、最後は使徒を巻き込む形で自爆し機体は消失してしまいます。

零号機の意外と知らないうんちく

零号機という名前の由来に関してですが、映画などの映像業界では完成した映像の試写をする際に一番最初に行われる試写を「零号試写」と呼ぶ慣習があります。そのことになぞらえて零号機というネーミングがなされたと言われています。

新劇場版では、Mark.09という機体が搭乗します。この機体は、零号機に姿も色も酷似しているためシンジもMark.09と零号機を見間違えるほどでした。

ニードルガンという武装は、作中では弐号機に装備されている武装なのですが、ゲームの『スーパーロボット大戦α』では、何故か零号機にも装備されているようです。

また、作中では登場しないのですがゲームやフィギュアのオリジナル設定として、零号機F型装備というヴァージョンがあります。こちらは射撃に特化した装備となっており、一味違うテイストの零号機の姿を見ることが出来ます。

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零号機が使用した武器

零号機は作中で幾つかの武装を使用して戦闘を行っています。

エヴァ専用耐熱光波防御兵器

ヤシマ作戦では、エヴァ専用耐熱光波防御兵器と呼ばれる武装が使用されました。これは、一見すると巨大な盾のような姿をしています。

超電磁コーティングされた単段式宇宙往還機と呼ばれる通常のスペースシャトルとは違い、エンジンや燃料タンクといった機材を切り離すことなく宇宙に到達することが可能な機体から、その機体の下部を切り取り覗き穴と取っ手をつけた武装です。

つまり、急場しのぎのために本来エヴァとは全く関係のない機体を切り貼りすることで製造された物です。実際、作中の映像ではこの装備はあまり綺麗に作られたものではなく、穴が歪んでいるなど粗雑に作られたものであることがうかがえます。

これは、ヤシマ作戦において綾波レイが装備しラミエルからのビーム攻撃を防ぐために使用されました。作中の説明ではこのビーム攻撃に対しエヴァ専用耐熱光波防御兵器は17秒間攻撃を防ぎきる耐久力があるとされていました。

実際の戦闘では、17秒を超えてラミエルからのビームを受けてしまったためこの装備は溶けて消滅する結果となってしまいました。

プログレッシブ・ナイフ

また、零号機はプログレッシブ・ナイフという近接戦闘字の白兵戦用の武器を作中で使用しています。これはプログナイフと省略して呼ばれることもあります。コードネームは「PROTO TYPE-PK-01」とされています。

その仕組は青く発光しながら身が細かく毎秒数万回という超高速で振動し続け、超音波を発生させ続けることで接触する対象を分子のレベルで破壊することにより、普通の刀剣を使用する以上の攻撃力を発生させるという武装です。

一見するとカッターナイフのような特徴の形状をしています。エヴァが丁度持ちやすいサイズになるようにと製造された武器です。

プログレッシブ・ナイフのこのカッターナイフのような形状は銃に近い他の形状の武装とは異なり、比較的訓練が必要なく使用することが出来る武器だとされています。

これはエヴァのウェポンラックに標準搭載されている武装であり、他のエヴァの機体も含めて作中で最も多く使われた武装です。

スナイパーライフル

他にも零号機はスナイパーライフルという武装を使用しています。これはセミオートの銃火器でゼロ距離射撃を行っても使徒には通用しませんでした。

ポジトロンスナイパーライフル改

その名の通りポジトロンスナイパーライフルを改造したものです。また、ポジトロンスナイパーライフル自体がヤシマ作戦で初号機が試用したもので、この作戦のためにポジトロンライフルを改造したものです。

なのでポジトロンスナイパーライフル改はポジトロンライフルに改造を重ねた兵器だと言えます。陽電子を物質の電子に衝突させることで破壊するという仕組みの武器です。

N2爆弾

零号機はなんとN2爆弾も使用しています。このN2兵器は普段はN2地雷やN2爆雷、N2航空爆雷、N2弾道ミサイルといった形で使用され、エヴァが普段使用するものではありません。

都市を簡単に破壊する究極の平気とされていますが、使徒にはあまり効果がないようです。結局、作中では役に立たない兵器の代名詞的な存在となってしまいました。

実際、零号機がこのN2爆弾を試用して使徒に突進し使徒のコアに直接接触させながら爆発させましたが、使徒にダメージを与えることは出来ませんでした。

ロンギヌスの槍

零号機はロンギヌスの槍も試用しています。これは、南極大陸の跡地にて発見された巨大な槍で作中ではただの武器というだけでなく、非常に重要なアイテムとして登場していました。

二又に分かれた刃先を持ちエヴァが持て余すほどの大変な長さを有した武器です。武器の性能としては、ATフィールドを無効化するという強力な特徴を持っています。

零号機は第15使徒アラエルとの戦闘で使用しています。零号機は宇宙空間上に存在していた使徒に対して、このロンギヌスの槍を投げ見事命中させ戦闘に勝利しています。

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