モンキー・D・ガープとは?

ワンピースの主人公であるモンキー・D・ルフィの祖父であり、世界政府を倒そうと活動している革命家ドラゴンの父です。

海軍本部に所属をする海兵で、その役職は中将となっています。かつて海賊王ゴールド・ロジャーを何度も追い詰め、幾度も激闘を繰り広げたこと伝説の海兵でもあります。

そのため、海軍内部のみならず世界的にも広く知られていて、海軍の英雄と呼ばれることもあります。

ガープの経歴

しかしながら、敵対することがあった海賊からは「かつてのガープは海賊たちにとって悪魔そのものだった」と言われるほどに恐れられてもいました。

それは5億を超える懸賞金がかけられている首領チンジャオですら殺されかけ、孫子の代まで憎むようになったという出来事があるほどです。

そのため、その実力をずば抜けた実績・実力から、ワンピースの物語が始まる27年前の時点で海軍大将になるように当時の元帥から諭されていましたが、ガープは「自由にやるには、これ以上の地位は必要ない」と大将になることを断っていました。

そのため、物語全体を通してモンキー・D・ガープの階級は海軍中将のままで、昇格をしたことは一度もありません。

しかしながら、何度も大将になるように昇進を打診されていたことから、その実力は大将クラスもしくは大将よりも遥かに強かったことが推察されます。

その性格は?

モンキー・D・ガープは孫のモンキー・D・ルフィに似て、とても暢気で自由気ままな性格をしています。

そのため、他人が重大な話をしていても気にせず部屋に入って行き、煎餅を出してはお茶を入れるようにねだったりすることがよくあります。

その笑い声も「ぶわっはっはっ」と豪快で、古くからの友人であり海軍元帥であるセンゴクが頭を抱えて困っているときでも、大声で笑い飛ばすことすらもあります。

しかし、ただ自由気ままなだけではなく、海軍中将であるという驕りや高ぶりはなく、本来は部下がするような雑務を自分でもやるなど分け隔てのない性格をしています。

そのような性格から、部下から無茶苦茶な振る舞いにツッコミを入れられることもしばしばです。

またウォーターセブンでルフィと再会した際などは、壁を派手に壊して登場をしたのですが、壁を壊したことを部下に怒られてしまい、部下と一緒になって直していたことまであります。

孫には甘い?

また、敵対するものであろうと人情的に接することから、海賊王ゴールド・ロジャーは生まれてくる自分の子供と妻をガープに任せたほどでした。

そのような海賊側からも一目置かれるガープの人間性は、部下からも非常に慕われていて、後に海軍大将となるクザンからも敬意を払われています。

もっとも孫であるルフィには「強い海兵」にするためとして「夜のジャングルへ放り込む」「千尋の谷に突き落とす」「風船をくくりつけ、どこかの空へ飛ばす」といった過激な方法で鍛えたため、口論をして言い返すこともできないほどに怖がられています。

けれども、当の本人であるガープは常々「孫に愛されたい」と言っていて、ルフィを殺すつもりは一切なかったことが描かれています。

モンキー・D・ガープの強さは?

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モンキー・D・ガープの全盛期は海賊王ゴールド・ロジャーと渡り合っていた頃であったとされています。

そのため、ウォーターセブンで麦わら海賊団と戦った際は、本人も力が衰えて仕方がないと嘆いていました。

しかしながら、衰えたとはいっても筋肉隆々の体形は変わらず、素手で投げられた砲弾は大砲で撃つよりも遥かに速く強力な破壊力を持っていました。

その時の様子は特別なことは一切せずに、ただ単に砲弾を投げるだけのものでしたが「拳骨隕石(ゲンコツメテオ)」と呼ばれる技となっています。

また、その拳骨隕石(ゲンコツメテオ)を1000発放つ技は、拳骨流星群(ゲンコツりゅうせいぐん)と呼ばれ、両手で砲弾をひたすら投げ続けるだけという豪快な技になっています。

その威力は並の海賊船ならひとたまりもないほどの威力であることが、その様子を傍で見ていたヘルメッポによって言い表されています。

また、それ以外にも軍艦よりも巨大な鉄球を投げつけるといった、鍛え抜かれた腕力を随所で披露しています。

モンキー・D・ガープは刀などの武器は一切用いず、素手で戦う場面がよく描かれています。

対チンジャオ戦

特に八方水軍第12代棟梁として権勢を誇っていた首領チンジャオと決闘を行った際は、特訓として「山をサンドバック代わりにして8つほど粉砕」してきたことが本人の口から明かされています。

当時「錐のチンジャオ」という異名を誇るほど、首領チンジャオは長く尖った頭をしていました。

それは宝玉氷床と呼ばれる氷の大陸を壊すほどに、とても強固なことで知られていましたが、ガープは覇気をまとった拳骨で一発殴っただけで凹ませてしまったほどでした。

そのような戦い方から、モンキー・D・ガープは「ゲンコツのガープ」という異名をとっています。

その実力は海軍の中でも最高レベルに属し、単身でマリンフォードに攻め込んできた海賊王ゴールド・ロジャーや白ヒゲに並ぶ大海賊金獅子のシキをセンゴクとともに戦い、捕縛してインペルダウンへ投獄した過去もあるほどです。

マリンフォードの頂上決戦

マリンフォード決戦の時点でも強さはあまり変わらず、エースを奪還しようとした白ひげ海賊団一番隊隊長マルコをあっさりと退けています。

ただ、それほどの強さを持っていても、マリンフォードで処刑されようとしていたエースのことを実の孫のように思っていたことから、エース奪還を目指すルフィには攻撃することができませんでした。

さらには、エースとルフィ二人への想いによって攻撃を躊躇ってしまい、逆にルフィに退けられてしまった場面もあります。

ワンピースの物語の中で断言はされていませんが、ガープは悪魔の実を食べたという指摘は一切されていません。

海軍の中将・大将クラスは悪魔の実の能力者であることが多いにも関わらず、その中で何も食べずに中将を務められるほどの強さを持つガープは、とても特殊な存在であると考えられます。




モンキー・D・ガープの家族

モンキー・D・ガープには、物語の中で血のつながった家族が二人いることが語られています。

モンキー・D・ドラゴン

1人は世界政府打倒を目指して革命軍を指揮する、モンキー・D・ドラゴンのことです。

モンキー・D・ドラゴンとガープがどのような親子関係であったかは、物語の中では一切描かれてはいません。

しかしながら、ウォーターセブンでルフィと会った際に

何じゃい、名乗り出やせんかったのか…ローグタウンで見送ったと言うとったぞ!

とガープが話していたことから、二人は絶縁状態ではなく会話をすることもある普通の親子関係であることが暗示されています。

モンキー・D・ルフィ

ガープにとってルフィは「愛されたい」と公言してはばかられないほどに、可愛い孫であることが伺われます。

そのため、自分のように海軍に入り海兵になることを望んでいたことを本人も語っています。

そのガープの願いを裏切って、ルフィが海賊になったことには

わしに謝らにゃならん事があるんじゃないか?

と言うほどに、不満があるのが示されています。

けれども、その目覚ましいほどの活躍に関しては、海兵という立場を忘れて「さすがわしの孫じゃ」と喜んでいる場面が描かれています。

特にルフィが難攻不落と言われていた大監獄インペルダウンに侵入した際などは、その報告を受けてセンゴクに烈火の如く怒鳴られましたが、まったく気にも留めていませんでした。

それどころか、お煎餅の袋を小脇に抱えたまま、涙を流しながら大爆笑をしてルフィの活躍ぶりを喜んでいました。

ポートガス・D・エース

血の繋がりはありませんが、ガープはポートガス・D・エースのことを実の孫のように思っています。

もともとエースは、海賊王ゴールド・ロジャーの忘れ形見として生まれています。

しかし、ガープは命を懸けて何度も戦ったことからできた腐れ縁のような仲から、ゴールド・ロジャーに死ぬ間際にエースのことを頼まれてしまいます。

そのこともあって、ガープは自分の孫のように厳しく育て、その血筋を案じて海兵にさせることを考えていました。

そのため、黒ひげに捕らえられてインペルダウンにエースが幽閉された際は

エース貴様…なぜわしの言う通り生きなんだ

と叱り飛ばしたほどでした。

それほど深くエースのことを想っていたため、マリンフォード頂上決戦の際には、海兵としての職務と家族への想いに板挟みとなり

悪党に同情はねぇが…家族は違う。わしゃあ、どうすりゃええんじゃい…

と、人目もはばからずに涙を流してしまっていました。

モンキー・D・ガープの名セリフとは?

ワンピースの物語の本編の中で、モンキー・D・ガープが登場したシーンはあまり多くはありません。それでも、ガープのセリフには記憶に残るものが多くあります。

愛ある拳は防ぐ術なし!

ゴムゴムの実を食べたルフィには、本来は一切打撃が通じません。

実際、ウォーターセブンまでの戦いで、ルフィが打撃でダメージを受けた場面はなく、仲間たちもルフィに打撃技は効かないと認識をしています。

そのため、ガープの拳骨を受けてルフィが痛がったときには、ゴムだから痛くないだろうと驚いたほどでした。

その際に、ガープが被っていた帽子を取りながら言った言葉が「愛ある拳は防ぐ術なし!」だったのでした。

あっ! コレやっぱ、言っちゃマズかったかのう!! ぶわっはっはっはっはっはっ、じゃ、今のナシ

ルフィの父親が革命家ドラゴンであることは、世間では一切知られていませんでした。

そのことが物語の中で初めて指摘されたのは、ウォーターセブンにガープが訪れた際でした。ガープ自身は大したことを話している意識はなかったようで、鼻をほじりながら、

お前の父の名はモンキー・D・ドラゴン、革命家じゃ

とさらりと言ったのですが、周りの驚きようを見て、言ってはいけなかったのだと理解をしたのでした。

そのため「あっ! コレやっぱ、言っちゃマズかったかのう!! ぶわっはっはっはっはっはっ、じゃ、今のナシ」と笑いながら言って、取り消そうとしたのでした。

そうやって…わしを押さえつけておけセンゴク!でなければ、わしゃァ、サカズキを…殺してしまう!

 エースがマリンフォード頂上決戦で大将サカズキに胸を貫かれたのを見た際、ガープは自分の立場も忘れて、同じ海兵であるサカズキに襲い掛かろうとしてしまいます。

それを傍らにいた元帥のセンゴクが取り押さえるのですが、ガープの怒りは一切収まりませんでした。

そして、歯を食いしばり、鋭い目つきでサカズキをにらみつけながら声を絞り出すようにして言った言葉が「そうやって…わしを押さえつけておけセンゴク!でなければ、わしゃァ、サカズキを…殺してしまう!」だったのです。

モンキー・D・ガープのトリビアは?

初めてガープがセリフをしゃべったのは、ウォーターセブン編が一番最初となっています。

しかしながら、その登場自体は「コビメッポ奮闘日記」という扉絵シリーズの1つで登場をしています。

コビメッポ奮闘日記とは東の海(イーストブルー)が物語の舞台だった頃のサイドストーリーとして、描かれていた物語です。

この物語の中で、謎の海軍大佐としてガープは初登場をしているのです。

大まかなストーリー

イーストブルーの海軍支部基地で暴君として支部を統括していたモーガン大佐が逮捕されたところから始まります。

その身柄を護送する役目を負った海軍本部大佐として、犬の毛皮を被った姿で登場をしています。

その名前などは一切明かされてはいなかったのですが、自由気ままな性格は一切変わってはいない状態で描かれています。

そのため、モーガン大佐の移送任務中にもかかわらず、途中でうたた寝をしてしまい、胸を斧で切られて逃げられてしまうという失敗を犯してしまったのでした。

しかしながら、そのときの縁で知り合った、コビーとヘルメッポを部下にして、海軍本部で鍛え上げる姿が描かれています。

ガープがどうしても許せない人物

とても豪放磊落で敵対する相手にも信頼されるガープですが、どうしても快く思うことができない相手が1人います。

それはルフィに麦わら帽子を預け、海賊になるキッカケを与えた赤髪のシャンクスです。

革命家ドラゴンの息子という血統から、ガープはルフィの将来をとても案じていました。そのため、過剰なまでの方法でルフィを強い海兵にし、海軍へ入れるつもりでした。

それにもかかわらず、ルフィを海賊の世界へ引きずり込んだシャンクスは許すことができず、シャンクスの名前を聞いただけで顔をしかめてしまうほどに毛嫌いしている様子が物語の中で示されています。

永遠のライバル「ゴールド・ロジャー」

全盛期のモンキー・D・ガープにとって、海賊王ゴールド・ロジャーは永遠のライバルのような存在でした。

そのため、ほかのどの海賊よりもゴールド・ロジャーを拿捕することに情熱を燃やし、ロジャーが出没するという情報が入れば、だれよりも早く動くほどだったのです。

特に海軍入隊の同期である、後の大参謀つるや後の元帥センゴクの指揮する軍艦に勝手に乗り込んでは、ゴールド・ロジャーと決着をつけようとしていたほどでした。

ただし、ガープがひとたび戦闘を始めると軍艦が激しく壊れるほどに暴れることが多かったため、つるはガープを軍艦に乗せるのを露骨に嫌がっていました。

現在のガープ

2年後が舞台になっている新世界編において、まだモンキー・D・ガープは登場をしてはいません。

しかしながら、マリンフォード頂上決戦のあと、前線から身を引き、後進の指導に当たっていることが物語の中で語られています。

そのことを示すように、マリンフォード頂上決戦の2年後が舞台となっていた映画「ONEPIECE FILM Z」のなかでは、かつて海軍入隊の同期であったNEO海軍総帥ゼファーの過去についてコビーやヘルメッポに語っているシーンが描かれています。

もともとモンキー・D・ガープは、ワンピースの作者である尾田栄一郎氏がワンピース以前に発表した読み切り作品「ROMANCEDAWN(ロマンスドーン)」に登場をしています。

その際はガープという名前ではなく、立場も海軍ではなく海賊側で描かれていますが、主人公であるルフィの祖父で顔に傷があり、現在のガープと寸分の違いもない人物として描かれています。

ワンピースの物語に登場する主要なキャラクターには、ほとんど誕生日が決められています。

もちろんモンキー・D・ガープにも誕生日が決められていて、その誕生日は5(ガー)月2(プ)という語呂合わせから、作者から5月2日と認定をされています。

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