フロストとは?

「フロスト」はフリーザと対を成す第6宇宙の帝王であり、「破壊神シャンパ編」にて破壊神シャンパ率いる「第6宇宙破壊神選抜チーム」の二番手です。

フロストは第7宇宙の帝王であったフリーザと同じ声をしており、外見においても口紅はしていないものの青っぽい色をしたフリーザであり、第一形態時はフリーザを一回り大きくしたぐらいのサイズをしています。

口調においてもフリーザの平常時と同様で基本的に丁寧語で話しますが、性格は穏やかで紳士的な平和主義者として登場します。

フロストは平和主義者?

フロストは「宇宙平和賞」を3回受賞した第6宇宙の英雄であり、平和維持軍を率いて争いを収め、戦争復興支援や子供たちへの援助に力を注いできました。

過去には第6宇宙のサイヤ人であるキャベと共に悪と戦う正義の人物として称えられていたのです。

「宇宙 天下一武道会」においても、試合に勝てばシャンパがフロストの平和維持活動を支援するという名目でヴァドスが連れてきたのでした。

戦争根絶を謳っていたフロストでしたが「宇宙 天下一武道会」において、腕に仕込んだ毒針をもって悟空やピッコロに勝利します。

純粋な戦闘ではない毒針はこの大会においては禁止事項、べジータと共に試合を観戦していた銀河パトロールジャコによってフロストの毒針は見抜かれ、悟空・ピッコロとの2試合は共にフロストの失格となります。

フロストが毒針を使った理由

「賞金も出ない戦いなど早く終わらせたい」というものでした。フロストは英雄などではなかったのです。

平和維持軍を率いる反面、裏では宇宙海賊に星を襲わせて紛争を起こし、星を救い出した後に荒れ果てた星を安く買い取るという自作自演の悪人だったのです。

根底はフリーザと同じだったというわけです。この時、正義のために共に戦ってきたキャベもフロストの非道さに驚いてたことから、悪の面をうまく隠しながら悪行を行っていたフロストの腹黒さがよくわかります。

フロスト対べジータ

善人である自分を作りあげ、利益を得ていたという面ではフリーザの上をいく悪人だったのかもしれません。

悟空・ピッコロとの試合に反則負けになりシャンパ自らの手で処理されそうになったフロストでしたが、べジータの希望によりフロスト対べジータの試合が行われます。

反則技を用いてべジータを殺してでも勝とうとするフロストでしたが、超サイヤ人になったべジータの一撃で吹っ飛ばされ、場外負けとなります。

その後

意識を取り戻したフロストは試合会場を抜け出しシャンパのキューブを盗もうとするものの、シャンパからキューブを貰う約束をしていたヒットにこれを妨害されます。

ヒットに席まで連れ戻されたフロストは、最後まで意識が無いまま席に座らされていました。

第6宇宙が破壊されそうになり、周囲のメンバー全員が覚悟を決めた時ですら眠っていたフロストは、ある意味この時一番すごいキャラクターなのではないでしょうか。

大会終了後はマゲッタに担がれ退場していくさまは、そこまでの悪人には見えない、なんともいえない姿を見せてくれました。

漫画版では・・・

フロストの自作自演による戦争行為からの救済は描かれておらず、最初から「悪の帝王」と表現されていました。

いい人的な表現はされていたものの、漫画版のほうがフリーザ的な要素が強かったようです。

毒針を使わなかった時の強さは悟空よりも弱いように描かれており、「修行すればもっと強くなるはずだ」という言葉から、強くなったフロストが再び登場することもあるのかもしれません。

フロストの戦闘力はどれぐらい?

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悟空戦、ピッコロ戦共に毒針で一時的な勝利を収め、超サイヤ人べジータには一撃でやられてしまったフロストの強さはどれぐらいなのでしょうか。

アニメではフリーザの変化と同じような、第一形態、第三形態、最終形態が披露されていました。

フリーザでいう第三形態をフロストは「突撃形態」と称しており、戦争中の星の紛争地帯へ突入する際にはこの形態を用いていました。

「宇宙 天下一武道会」では第2試合において悟空に促されてから変身します。悟空をなめているのか「最終形態になれ」という悟空の意に反して第三形態で戦闘を再開します。

第7宇宙のフリーザが悟空に勝てたのかを気にして第三形態での戦闘を選んだようですが、悟空との戦闘中にフリーザが悟空に勝てなかったことを悟ります。

最終形態のフロスト

悟空が超サイヤ人になったことからフロストは第三形態では負けると悟り、あわてて最終形態へ変身します。

気を貯めてからのエネルギー弾の打ち合い、肉弾戦、衝撃波を繰り広げますが、すべて悟空は同じ攻撃で跳ね返します。

悟空に一撃をくらい、悟空が勝利を確信しましたが、「いやぁ、すばらしい」とフリーザのように述べるフロスト。

この時すでに自身の強さではなく弱さを自覚した上で毒針という反則技を使うことを決めた瞬間だったのでしょう。

次の一撃で悟空は毒針によって意識を失い、反則のばれていないフロストの勝利となりました。

この流れから、フロストは超サイヤ人である悟空には勝てない戦闘力だと考えられます。

対ピッコロ戦

ピッコロの一撃必殺技である魔貫光殺砲の気をためつつの肉弾戦をうまくあしらい、最終的には貯めていた気を霧散させてしまうシーンもあり

基本的な戦闘能力や戦闘中の頭の回転はピッコロと同等かそれ以上の潜在能力を持っているようです。

卑怯な合理主義の部分が強いため、フロスト自身の強さは磨かれておらずゴールデンフリーザ未満のフリーザと同等の力なのだと推測できます。

そのため、超サイヤ人に変身したべジータに一撃で吹っ飛ばされ天井にぶつかった後に場外負けとなります。

超サイヤ人ゴッドSSでの戦いを考えれば遥かに弱い戦闘能力だったのでしょう。

漫画版

ピッコロと魔間光殺砲との対峙などはありませんでしたが、べジータ戦ではアニメ版の一撃ではなく、多少ガードをした後で蹴り飛ばされていました。

フロストの純粋な戦闘能力だけでは超サイヤ人にはついていけないとも考えられます。




「すばらしぃ!」が光るフロストさんの名セリフ!

すばらしぃ!

これはフリーザ時代からよく耳にするセリフでした。フロストの声優さんは「中尾隆聖」さん、フリーザと同じ声優さんによるフロストはフリーザ復活編からおなじみすぎるキャラクターです。

丁寧な言葉遣いはキレたフリーザのように口調が変わることはありませんでしたが、後半はなかなか汚い発言もありました。

卑怯な手こそ私にとって最大の武器!

と言い捨てるフロストは純粋な戦闘だけではなく「使える手段は何でも使う、それは弱さではない」と言いたげです。

相手が死んでしまった場合はどういう扱いになるんでしょうね

などという立派な脅しもしてきます。フリーザにはない心理戦を使ってきているようにも感じられます。

ルール破りと殺し!私の領域へようこそ!

満面の笑みでべジータに向かうフロスト。これが彼の本性なのでしょう。基本的に上から目線なのはフリーザもフロストも同じです。

悪人としてかっこいいような発言!混沌とした世界の中でそのセリフを叫んでいたら本当に「悪の帝王」として絵になるようなセリフです!

この一言はフロストだけの名言ではないでしょうか。

そして、フロスト的カッコイイセリフを述べた直後に一撃でぶっとばされるその姿。「このクズが〜!」と一撃をくらわせるべジータの正しいかっこよさと相まってフロストを愛しく思えてしまうほどです。

悪人の面が公になってからのフロストの登場シーンはすぐに終わってしまいますが、短時間でかなり印象的なセリフを言ってくれました。

「中尾隆聖」さんの声でそんな悪いセリフを言われると、悪人なのに憎めないキャラに感じるのが不思議ですよね。

キューブを盗もうとしたフロストを止めにきたヒットに対して「とまりなさい!」というフロスト。

3回の戦闘を通してボロボロになっているので、伝説の殺し屋であるヒットにはかなわないと判断したのでしょう。その言い方は恐怖に怯えています。ですがフロストさん、

とまりなさい!

と上からの口調!

私が滅ぼした星の生き残りに・・・金でも詰まれましたか?

怯えながらも頭はしっかり回っているようです。自分が殺されるかもしれない環境をしっかりと分析し、そして強敵と判定している相手にたいしての命令口調!

「とまりなさい!」って、必死なのはわかりますけど上から目線ですよフロストさん。本当にどうしようもない発言に愛着すら沸いてきます。

漫画版のフロストはアニメ版にはないきたない言葉を使うシーンも描写されています。

どちらのフロストも有りですが、アニメ版のフロストのほうがフリーザとの違いがはっきりしてる感じがします。

アニメと漫画とで見比べてみるのも面白いかもしれません。

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フロスト一族っているの?

フロストはフリーザと似てはいるものの登場シーンはとても少ないため、出生や一族についての描写はほぼありません。

第6宇宙の「悪の帝王」としての存在はすでに確立されているものでした。ですが、第7宇宙と類似している宇宙ですので、フロスト一族についてはフリーザ一族と同系列の考え方ができるでしょう。

第7宇宙においてのフリーザ一族は、一族という名前を挙げてはいたものの多くの戦闘民族が存在していました。そのうちフリーザとその父親のみが同形態の存在でした。

なぜ同形態の存在が一族としていないのか、これについては作者の鳥山明自身が質問にたいして「フリーザは突然変異体です」と答えています。

正式にはフリーザの父であるコルト大王が異常な戦闘能力を持つ突然変異体であり、この父一人から変異体の能力を引き継いで生まれたのがフリーザだったわけです。

そのためフリーザのような突然変異体はそのコルト大王とフリーザのみだったため、第6宇宙のフロストも一族として同形態の種族はフロストとその父親の存在しか考えられないのです。

フロストの魅力は・・・

フリーザありきのフロストと考える方も多いでしょうが、フロストは行動だけならばフリーザ以上の悪人であるといえるでしょう。

星を手に入れるために戦争を仕掛け、あたかも善人であるかのようにその星を救い出し、救済するかのように安く星を買い収める。

買収した星はもちろん高く売りさばく、フロストは金のために戦争を起こしているのです。これは単純に星を侵略しているフリーザの一枚上をいく行為です。

フロストは「善人の皮をかぶった悪人」

英雄とされていたフロストに目を向けてみると、和平のために働き、子供を抱き上げて子供支援への情熱を見せたりもします。

戦闘前の悟空に対する態度などは至極礼儀正しく、第7宇宙でのフリーザでは見ることのなかったフリーザを見れるところもまたフロストの魅力でしょう。

綺麗なフリーザを見たような錯覚を与えつつ、やはり内面は悪人だったときのフロストの切り替えしは視聴者や読者の期待に力いっぱい応えてくれたことでしょう。

また、ヒットにやられた後に連れ戻されたフロストは目立ちはしていないものの注意して観察してほしい愛すべき存在になっています。

「宇宙 天下一武道会」の会場において、キャベの隣に座らされているフロストは意識を失っているようでした。

ですが、その姿を注視していると座っているポーズが少しづつ変わっているではありませんか。これは、意識が無いというよりも「寝ている」と判断できるでしょう。

激しい戦闘が繰り広げられている会場は騒音もすごいはずです。そんな会場の中で「寝る」フロスト。第6宇宙が破壊されそうな時ですら「眠り続けている」フロスト。

最後にはマゲッタに運ばれてしまうその姿はまるで「諦めてたぬき寝入りしてるんじゃないか」と考えたほどです。

フロストは登場時間は短いものの、その短さゆえにフリーザ以上に愛嬌があるキャラクターに仕上がっていたのでしょう。

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