エヴァンゲリオン アダムとは?

アダムは、エヴァンゲリオンに登場する第1の使徒です。

この名前は、旧約聖書に登場するアダムから取られています。

白き月と黒き月

神は宇宙に、知恵の実と生命の実という二種類の性質のものを作り出しました。そして、地球に最初に飛来したのが、激突した隕石の中に入っていた白き月です。

その白き月の中に、アダムの卵が入っていました。このアダムは、上記の生命の実の性質を持っていたとされています。

そして、アダムが生み出していくことになるのが、作中でNERV本部を襲来する使徒たちです。第3の使徒から第17の使徒までは、こうしてアダムが生み出したものです。このため、アダムは「生命の源」と呼ばれています。

その後、更に地球に、黒き月を持つ隕石が激突することになります。この最初のジャイアントインパクト、通称ファーストインパクトにより、アダムは長い眠りにつくこととなります。また、黒き月からは知恵の実の性質を持つリリスが出てきました。

本来は、一つの惑星につき一種類の実の要素しか、もたらされないはずだったのです。しかし、何故か地球には知恵の実と生命の実の要素を持つそれぞれの生命体、アダムとリリスが漂着してしまいました。

人類補完計画のきっかけ

現実の聖書には、知恵の実と生命の実を両方食べたものは神に等しい存在となると書かれています。

そのため、このアダムとリリスの両方が地球に漂着してしまったということをきっかけに、後にゼーレはその二つを融合させ完全な生命体となることを目指す人類補完計画を進めることになるのです。

その後、長いときが流れ、二十世紀となり、ゼーレが裏死海文書を発見します。この裏死海文書には、アダムの存在も書かれていました。

南極大陸でアダムを発見

ゼーレは世界規模でのアダムの創作を行い、遂に2000年になって、葛城ミサトの父親が率いる葛城調査隊により南極大陸の氷の底にアダムが眠っていることを発見します。

アダムと使徒が接触すると、ジャイアントインパクトが発生し、人類は滅亡してしまうと言われています。

ターミナルドグマに保存されたアダムの正体

作中では、当初はNERV本部の地下ターミナルドグマに保存されているのはアダムだとされていました。

後に、それはアダムではなくリリスであることが判明しています。このことは、ゲンドウや冬月は最初から知っていたようです。また、エヴァもその殆どがアダムの遺伝子を元にして作られているとされています。

つまり、作中で戦闘を繰り返すことになるエヴァと使徒は、その両方が元々はアダムから生まれている存在だといえるのです。アダムに由来する生命体は、永遠の生命を持っているとされています。

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アダム計画とは?

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アダム計画は、前述のようにセカンドインパクトによって肉体が飛散してしまったアダムを人間の手により再生させることを目的として、NERVが進めていた計画のことです。

これは、使徒に対抗する手段を持つことを目的として、進められていた計画です。NERVの前身とされているゲヒルンは、元々は国連直轄の研究機関である人工進化研究所が更にその前身となっています。

この人工進化研究所が、セカンドインパクト後にアダムの破片を入手したため、ゼーレは介入を決め、この人工進化研究所に裏の呼称としてゲヒルンという名前を与え、意のままに操っていくようになります。

この時点では、まだ表向きにはゲヒルンも国連直轄の組織となっています。しかし、実際にはゼーレの目指すアダム計画を進めるための舞台となっていました。

2種類のアダム計画

ゼーレが主導となっていた、別名E計画とも呼ばれている正式名称アダム再生計画とされる計画と、主に碇ゲンドウが進めていたアダム計画では、その目的や手段が異なっています。

この二つの計画の違いは、後のゲーム版で明確に違うものとして示されています。

ゼーレのアダム再生計画

簡単に言えばエヴァを開発する計画をさしています。アダムの遺伝子をコピーすることで、ゼーレはエヴァを開発しようとしました。

別名であるE計画のEとは、エヴァンゲリオンの頭文字からとられているようです。責任者は赤木リツコで、海外支部にもそれぞれに計画責任者がいるとされています。

一方で、アダム計画とは、エヴァを作るのとは別の形でのアダムの再生を目指した計画です。

セカンドインパクトの際の爆発によって飛散したアダムの肉体の遺伝子を培養し、再生復元することを目的としています。

ゼーレにとっては、アダム計画は優先度の低い計画でしたが、作中ではゼーレの意図とは異なる経過を辿ることとなります。

作中では、加持リョウジがドイツから極秘裏にアダムを輸送してくるシーンが描かれています。

そのとき、アダムは胎児の姿まで復元されていました。ドイツには、アダムを胎児の状態まで復元する技術があったことが示唆されています。

E計画の初期では、エヴァを製造する際に、アダムを使用することが出来なかったため、実験的にリリスが使用されていました。このリリスの遺伝子から生まれたのが初号機です。

しかし、アダムを胎児の状態まで復元することが可能になったため、オリジナルアダムのサンプルを使用し、アダムベースのエヴァとして弐号機が建造されました。

ゼーレは、E計画の手段としてエヴァにアダムの細胞を使うためにアダムを再生しようとしていたため、この段に至って、もうアダムの再生に固執する必要はなくなりました。

ゲンドウのアダム計画

そのゼーレの目を盗む形で、加持はドイツから日本にオリジナルアダムを持ち込んでいるのです。

このような経緯があるため、弐号機以降のエヴァは、量産型など、全てがアダムをベースとして作られたものだとされています。

また、このような経緯で、エヴァ弐号機の建造は日本ではなく、アダムの再生が用途に耐える段階まで進んでいたドイツで建造されることになったのです。

その後、再生されたアダムはゲンドウの手に移植されています。ゲンドウは自身の望むシナリオでの人類補完計画を実現するためにアダムを手に取り込んでいました。

そのための手段が、ゲンドウにとってのアダム計画だったといえます。最終的には、レイに拒否される形で、ゲンドウのシナリオの人類補完計画は頓挫しています。




アダムとセカンドインパクトの関係は?

ゼーレが入手した裏死海文書には、アダムの存在が書かれていました。

最初、ゼーレはジャイアントインパクトの発生を防ぐために、アダムの捜索を行うことになります。

アダムを発見した葛城調査隊は、アダムに対して実験を行います。その実験の最中にアダムが突如として覚醒し、その覚醒を止めようとしたところS2機関が暴走、アダムは光り輝く巨人のような姿を見せながら大爆発を起こしてしまいます。

その結果、アダムの体は散り散りになり、同時に南極大陸も消失してしまっています。

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渚カヲルとアダムの関係は?

カヲルは、葛城調査隊がロンギヌスの槍によって行ったアダムと人遺伝子の接触実験により生まれています。

セカンドインパクトの後、アダムの魂は渚カヲルに移植されています。アダムから生まれたため、カヲルの遺伝子のパターンは殆ど使徒と同じものだとされています。

しかしカヲルは、アダムであった頃の記憶を部分的に喪失しているようです。

そのためカヲルは、アダムにより作られたエヴァを、コアに魂が入っていない状態であれば、自由に操作することが出来ます。

実際、劇場版で登場したエヴァ量産機には、カヲルの人格を使用したダミープラグが挿入されていました。

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